What You See Is What You Want
たまに日記を読み返してみると面白いのですが、ちょうどテッククランチ50のDEMOスクリプトを翻訳者の方とスカイプで対話しながら練っているログが残っていまして、、。
割とそのまま転載します。太字が翻訳者さんの問い掛けで、イタリックが僕のコメントです。この頃はまだプロトタイプも非常にシンプルな物しかなくって、おまけにDEMOビデオも出来上がっていなかったので、説明するのに凄く四苦八苦していました。
セカイカメラは、カメラ(ファインダー)を通して、空間を見るって感じでしょうか?
カメラのライブビューで見た空間がネット空間と重なり合っているということなんです。
こういうのを一般的には AR (Augmented Reality) と呼ぶのだそうです。
あと、「その場に行かないと使えない」というのはどういうことでしょうか?
そうそう、有視界情報なのがミソなんです。あとはタイムラインを巻き戻したり、先送りしたりとかが出来ます。
セカンドライフよりは、ずっと先行きがある感じがするのでは?
そうですね。
実際に買い物やレストランとか観光、学習などいろいろ使えるので実用性高いと思うんです。
電脳メガネという言葉で、私は、映画「プレディター」の視覚をイメージしました。
あんな感じで、目に見えるものを分析していく。「検索」ではなく、「探求」というのは、そういうことですよね ?
検索より、探索。目にしたところから情報がやってくる感じです。あるいは降って来る。
ターミネーターの視界なども近いかも?
東京のカルチャーですと、女子高生とかがセカイカメラで武装して空間を読み解くストーリーっていうのもありかも知れませんね。
空間型のTwitterあるいは現実空間対応のFacebook。あるいはeBayがリアルスペースに降っててくる感じ。
今をつなぐ、って感じですね。イメージはすごくわかるんだけど、今、目の前の、情報をネットワークする?
基本的に書き込みは自由なのですが、その実用性とか、便宜性とか、その辺をどう伝えるかでしょうねえ。
時刻表、メニュー、看板、電光掲示板、観光案内板、イエローページ、名刺などがどんどん書き込まれていきます。それは便利ではないですか?
あと、エアフィルターのところ。技術的には、ここのところがキーになるのでしょうか?
そういうのが実空間に現れるんです。エアフィルターは自動検索ツールです。
空間内の情報を自動的にフィルターして表示する情報を切り替えるのですよ。
なので、人によって見えている環境が異なりますね。百人百様な視界がひらかれます。
フィルターは選べるわけですね?
選べます。
とにかく現実空間に情報が配置されて眺められるということです。
大空に落書きしようとか。人の顔にマジックでひげ書いたりする感じですね。
さっき、エアフィルターのとこを見ていて思ったんですが、たとえば、エアフィルターの「ブルータス」バージョン。たとえば、
選ぶ人や雑誌のテイストとか、マガジンモデルはありだと思いますよ。そういうのも、そのまんまフィルターになりますよね?
編集者=フィルターなのですよ。
そう、これからは編集、重要ですよねー!
これは21世紀のフロンティアなのです。見えているものから情報が自然とわき出てくるのです。
日本的には「言霊」な、「精霊」的なイメージですね。個人にも歴史と文化と記憶がですね、ずるずる〜と結びついているんです。
空間を言葉が飛び回っているのって素敵でしょう?
素敵かもしれませんね。
電脳めがねですよ!言葉が時空を駆け巡るのですよ!たのしいじゃないですか!?
まずは楽しさが伝わらないととにかくダメだと思います。オリジナルな思いが大切ですよ!
愛のメッセージとか、すごく伝わると思いますが、セカイカメラは。その場所、その時ならでは!ですから。思い出も非常にリアルに残せますしね。