オープンプラットフォームのモバイルインターネットデバイスはまだまだこれからだ!

それから、セカイカメラを巡る質問の中でもすごく多かった「プラットフォーム問題」なのですが、やはりまだフランス国内でもiPhoneユーザーは少数派で、アンドロイドはまだ登場さえしていません(余談ですが WWWコンソーシアムのチーフエクゼクティブオフィサー Ph. D Steven R. Bratt氏=恐らくアメリカ在住がスピーカーで来られていたのですが、彼は熱烈なアンドロイドユーザーでした)。

なので、いったいどのデバイスに対応すればフランスに限らずヨーロッパの人たちに使ってもらえるのか?は大きな課題だと感じました。あとは、エアタグのフィルタリング問題。簡単言えばエアタグとは現実をニコニコ化してしまう訳ですから、個人を特定した荒らしも可能です。そして(ここが彼らのユニークな事ですが、最初からエアタグが満ちている状態を前提にしている訳ですよ)膨大なエアタグがセカイを埋め尽くした時にどうやってそれを取捨選択するのか?というポイントにはやはり質問が集中していました。

もちろん応えられる事と応えられない事(単に技術的に解決がついていなかったり、あるいは社会的な解決を諮る必要があったり)は正直に、そのまま率直な回答を試みたのですが、個人攻撃的なエアタグをどう解消するのか?は、なかなか難儀な問題です。ある意味、技術的な問題解決だけでなく、そういったソーシャルな人間的振る舞いに関しての洞察と解決案の提示を求められる事炉がセカイカメラ開発の醍醐味なのかも知れません。少なくとも会場では弁護士とか教師が一生懸命相談に乗ってくれていた訳ですが(アドホックウィキペディアのような感じです)、かなり勉強になりました。

セカイカメラを本当に世界向けにリリースする際にはこういうツアーを実際敢行しても面白いだろうと思います。社会的な慣行やしきたりというのは千差万別ですし、ストリートビューを見ても分かるように、その部分への目配せや手当を怠る事のマイナス効果は大きいですからね。


セカイカメラはクレマンソールーム(?)でプレゼンしたのですが第二会場にも関わらず盛況でした。質疑応答は素晴らしく活発で楽しかったです。

※コーヒーブレイクやカクテルパーティも格式張らずにカジュアルな感じ。僕はユニクロで全身固めて(笑)参加したのですが幸い浮きませんでした。