恐るべきトロフィー

この体験については何万言書き連ねたとしても伝えきれないのですが、パリから持ち帰ったトロフィー「原始ロボット(仮称)」。このトロフィーとの旅は本当に筆舌に尽くせません。フランスでは著名な現代彫刻家の作品とお聴きしており、それはまあそれでアリと軽く考えていたのが甘かったです。受賞会場で見た初見のイメージは「これはナイ!」でした。なにしろ超フザケタ、出来損ないのロボットの彫像ですからね。で、受賞時に改めて「これはナイ!」と。なにしろ思いとかそういう生易しい物ではなく「凶器とか鈍器とか危険物とか」言うべき代物。まぁ、普通に超重いのですが、それ以上にこれを子どもの顔面にたまたまぶつけたら普通に即死ですね。凶悪すぎます。しかも、なにしろ持ち運びを考えていないのでトランクに入らないうえに手で抱えて持ち帰るのも至難の業。旅の途中の苦労は数知れず、ただこれをネタに旅の最中通りがかりのおっさんや空港職員とかとは話が弾みましたけどね。「お前は何のチャンピオンになったのか?」と(笑)。どう考えても笑われてますよね。それはともかくなんとか落下して破壊する事も無く、あるいは苦行に耐えきれず放置する事も無く、あるいは誰かを殴り殺す様な犯罪的状況にも遭遇せず(幸運だ!)無事日本まで持ち帰りました。この異物感はそれこそこのトロフィーを考案して創作した彼の目論みなのでしょう。お陰で重力と受賞の重みを嫌という程痛感しましたし、この記憶はそうそう薄れないでしょう。終いにはこの「原始ロボット」大好きになりました。今は、人形町頓智オフィスの守護神みたいに鎮座してます。