ウェブ2.0は爆発数秒前?

最新のニューズウィークの記事に「ウェブ2.0爆弾は秒読み」というのがありまして、ジェイソンカルカニスやロンコンウェイの警句が挙げられています(つまり、これから倒産のシーズンだという事)。
ここしばらくの米国市場に於けるIPOおよびM&Aの急減速は少し前から話題にはなっていましたが、TCの記事などを見ても人員削減の話題ばかりの状況ですから、いよいよ来るべきものが来たというべきでしょうか?有名な「ウェブ2.0は小作農」スライドを見る迄もなく、マネタイズがデザインされていない事業構造にはそもそも無理が有りました。

確かにシリコンバレーの風向きは劇的に変わっており、かつては考えられなかった「とにかくマネタイズを急げ!」の声は普通に聴くことができます。だからこそ「イノベーションが起こりにくくなり企業淘汰は進むが、良い企業はやりやすくなる(より健全な競争へ力を注げる)」ということなのでは!?と思います。収益獲得を早める圧力は本来よいバイアスの筈です。
でも、ここ数年進んできたマッシュアップ=象徴的に言い換えてしまえば「グーグルエコノミーへの隷属」は、そうそう簡単には切り替えられないのではないでしょうか?
これは事業計画やサービスアイデアのベーシックに浸透しきった考え方ですし、ある意味小作農制度からの脱却とはそのまま新しい土地制度(象徴的な意味でですが)の開発と啓発ということですから決して一朝一夕というワケには行かないような気もします。
とても感覚的な言い方で恐縮なのですが、新しいムーブメントは2.0企業の発展系からは生まれないのでは?という気がします。つまり、2.0のセオリーの踏襲からはまったく自由な存在、経験不足のスタートアップこそが新しい土地所有制度のリーダーシップを握れるのではないでしょうか?
それは従来のウェブのエコノミーそのものとは全く無関係に、まるで異なる産業領域から登場する企業が担う役割なのかも知れません。